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−続・ガラス原料あれこれ(15)−
 
[ガラスはどうして割れるのか?]

毎日暑い日が続きます。でも夏はガラスの季節ですね。
ガラス食器のメーカーも、夏までが一番忙しいのです。

さて、今回のテーマは「ガラスはどうして割れるのか?」です。
ガラスが割れるというのは、昔から当り前のことですね。

ガラスは本来かなり硬いものなのです。モース硬度というのがあるそうなのですが、
それによるとダイヤモンドは10として、ガラスはちょうど5ぐらいにあたるそうです。
宝石に比べればそんなに硬くはありませんが、まあまあの硬さです。
でも簡単に割れてしまうのは、ガラスの表面にごく小さな傷があること
によって、そこが破壊の起点となってしまって、
本来の強度以下の力でこわれてしまうということなのだそうです。
言いかえれば、表面にまったく傷がなければ(出来たばかりのガラスの内面とか)
ガラスの強度はかなりあるということです。

またガラスの強度を上げる工夫として、強化ガラスがあります。
これには、熱処理による強化(風冷強化)と化学処理による強化
(イオン交換)などがあります。
いずれも、ガラスの表面に積極的に圧縮歪(縮もうとする力)を作ることで、
外部からの力(引張応力=引っ張る力)を打ち消そうとするものです。
昔の車のフロントガラスは、偏光サングラスで見ると縞模様が見えましたね。
あれは風冷強化の歪のパターンだったのです。
現在は、ほとんどの車のフロントガラスは、合わせガラスになっているはずですが。

それから、ガラスが割れる場合にも、色々なパターンがあります。
1.物理的衝撃によるもの→たとえば、落とすとか
2.熱衝撃によるもの→たとえば冷えたコップにいきなり熱いお湯を入れる
3.内部歪による割れ→ガラス成形時の歪がきちんと取れていない
このうち、1はこれまで述べてきたことですし、
3の内部歪は論外ですが、2の熱衝撃もよく起こることです。
熱衝撃に強いガラスとして硬質ガラスのことは
以前このメルマガでもご紹介しました。
http://www.glass-kougeihiroba.jp/arekore/index15.html

今回は、「ガラスはどうして割れるのか」でした。
でもガラスは割れた方が、また売れるからいいですね。
あ、これは失言!


 
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