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−続・ガラス原料あれこれ(81)−
 
[機能性材料としてのガラス]
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)

今年の冬は寒いです。
今朝は大阪でもマイナス気温を記録しました。
春が待ち遠しいですが、あと1カ月半ぐらいは我慢しなければ
いけません。
景気の回復も待ち遠しいですが、これはどれだけの期間、
我慢が必要なのか、わかりません(汗;)。

さて、今月のテーマは「機能性材料としてのガラス」です。
我々が日常触れているガラスは、板ガラスやビンガラス、
食卓上のコップや皿などのガラス、照明用のガラスなど
形のあるものが中心です。
ガラスは、ガラスが持つ透明性や成形のし易さなどから
昔から身の回りで材料として色々用いられてきました。

でも近年、注目されつつあるのは、機能性材料としてのガラスです。
ガラスは、これまでは形を作るものとして利用されてきましたが、
機能性材料としてのガラスは多くの場合、粉末状態で利用されます。
これまで利用されてきたガラスの主な性質である、透明性や
自由に成形できる性質以外の性質を利用して、先端技術に
用いられるようになってきたのです。

たとえば、低融点ガラスフリットに代表される接着用ガラス粉末。
絶縁、気密封着、保護、などの目的で、主にエレクトロニクスの
各分野で使用されているガラス材料です。粉末、ペースト、成形体
と様々な形態で利用されています。
低い温度で溶けるように設計されたガラスを粉末やペーストにして
ガラス同士の接着や絶縁目的に用いたりします。
プラズマ・ディスプレイやICパッケージにも、ガラスフリットは
用いられています。

それから、抗菌材料としてもガラスは用いられています。
ガラスの中の成分に抗菌作用のある材料を入れておいて、
ゆっくりその成分が溶け出していくのを利用しています。
これも粉末にして、プラスチックなどに練りこんでおいて、
その表面に菌などの微生物が増殖するのを抑制します。
余談ですが、抗菌は日本人独特の考え方だそうです。
除菌ではなく、抗菌、すなわち菌の増殖を抑制して
衛生性を保つという考え方そのものが海外に輸出されて、
日本発のISOの規格として承認されたということです。

このようにガラスは形のあるものだけでなく、機能性材料
としても幅広く利用されています。
考えてみたら、サングラスのフリットも粉末状態のガラスとして
皆様のガラス工芸活動のお手伝いをさせていただいていますね!



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