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−続・ガラス原料あれこれ(32)−
 
[2006年のガラス]

今年も、もう残りわずかになりました。
本当に一年って早いですよね。
今年は暖冬模様で、大掃除も楽になりそうです。

今年2006年は、あらゆる資材が上がった「値上りの年」という風に、
後で記憶される年になると思います。
ガラスの主原料である珪砂や長石も、船舶運賃の上昇などで値上りしました。
それから主要な原料でも、
硼砂、硼酸、硝酸ソーダ、炭酸カリウム、炭酸リチウム、
水酸化アルミ、酸化鉛(リサージ、鉛丹)、炭酸バリウム、ジルコン、
希土類(エルビウム、ネオジウム)、酸化銅、酸化ニッケル、
酸化コバルトなどの価格が上昇しました。
ほとんど全部!って言っても過言ではないですね。
特に、亜鉛、鉛、ニッケル、銅などの非鉄関連の値上りは
すさまじく、亜鉛価格は年初の3倍以上(!)に跳ね上がりました。
鉛はブラウン管の国内生産中止のあおりで、メーカーの加工賃も
大きく上昇しました。
炭酸リチウムも3倍近く上昇しましたし、さらに悪いことに
品物がタイトになり、原料確保に苦労する場面もありました。
そのような状況下、当社もやむを得ず2回も値上げを
お願いすることとなってしまいました。
その際には、皆様のご理解、ご協力まことにありがとうございました。
また、ガラスの溶融、生産が間に合わず、一部製品の
納期が遅れましたことも、改めてお詫び申し上げます。

このように、産業資材の価格はすごい勢いで上昇していますが、
消費物価はほとんど上がっていない状態です。
それは中国を中心とする海外への生産シフトによる
生産コストの圧縮や、長引いた不況からの過当競争体質
によるものでしょうが、それにも限度があると思います。
たぶん来年度は消費物価も上昇に転じるのではないでしょうか。

一方、ガラス工芸の世界も、長びく不況にここ数年足踏み状態
でしたが、ここへ来て回復傾向が出てきました。
当社の工芸向け原料(バッチ、カレット)の出荷量も10%以上伸びました。
また、美術系大学を中心に、ガラス工芸科が新たに設置される動きも活発になってきました。
ガラス工芸のすそ野がますます広がっていくようです。

さて、来年2007年度はどのような年になるでしょうか。
このメールマガジン9月号で予告させて頂きました、
ビレット「和色」シリーズもガラスの溶融、生産がなかなか追いつかず、
延び延びになっていましたが、来年度の早い時期には発売できると思います。
新色については、フリット、ビレットともに今後とも
積極的に増やしていくつもりです。どうか、ご期待下さい。

今年一年、ご愛読ありがとうございました。
来年度も「ガラス工芸広場」をよろしくお願い申し上げます。



 
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